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2006年9月10日

The Third World / Gato Barbieri


リリース:1969年
評価:★★★★
コメント:取り立ててラテン系音楽が好きという訳ではありませんが、かと言って全く聴かない訳でもありません。

サンバやボッサなどは、ある意味、日常的に聴く機会も少なくありません。
ガトー・バルビエリ(ts、vo)の音楽は(当たり前ですが)サンバやボッサという類ではありませんが、ここ最近になって個人的には気になる音楽/アーティストの一つになりました。

日本人が老若男女を問わず「演歌」のメロディに何故かしら「哀」を感じるのと同じように、何故かしらG.バルビエリの奏でる音楽にも「哀」や「情」を強く感じてしまいます。

時にフリーキーなトーンを交え咆哮するG.バルビエリのプレーは、私の頭の中ではファロア・サンダース辺りのスタイルとも結びつき、共に直情的な音の快感に心奪われる訳です(^^;

P.サンダースがアフリカ/中東辺りのテストを作品にブレンドするのと同じく、G.バルビエリには南米のそれが感じられます(楽曲としてはダラー・ブランド作品も取り上げていますので、アフリカンなスピリットも配合されていますが)。

そして本作('69年録音)の音作りおいて非常に大きなパートを占めていると思うのがロニー.L.スミスのピアノ。

ソロではなくバックに徹しているのですが、その絶え間なく流れるフレーズがG.バルビエリのテナーサックスにベストマッチしていることは、お聴きになれば納得されると思います。

ジャズと言うほど型に嵌らず、フリーという程の「けむたさ」もなく、クロスオーバーという言葉も「しっくりこない」、少し不思議な感触ではありますが、<第三世界>というタイトルに秘められたG.バルビエリの思いと自信には手放しで喝采を送ります。
収録曲
1.Introduction/Cancion del Llamero/Tango
2.Zelão
3.Antonio das Mortes
4.Bachianas Brasileiras/Haleo and the Wild Rose

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