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2012年6月16日

Escalator Over the Hill / Carla Bley


リリース:1971年
評価:★★★★
コメント:単にJCOA(Jazz Composer's Orchestra Association)という枠にとどまらず、様々なアーティストを巻き込み、ポール・ヘインズという詩人とカーラ・ブレイが3年もの時間をかけて創りだした一大パノラマ的な作品。
クレジットをご覧になれば判りますが、ジャック・ブルース、リンダ・ロンシュタット、パーシー・ジョーンズなどロックのコンテキストからも、ドン・チェリー、ガトー・バルビエリ、ジョン・マクラフリン、チャーリー・ヘイデン、ポール・モチアン等など、ジャズやフリーのコンテキストまで、まぁこの時代、この人だからできたような面子が参加しています。

[1]での嵐のような演奏(8分過ぎからの激烈ブロー!)には思わず背筋がゾクリとします。

その後に続く[2]での妖しい響き・・・まさにジャズオペラというコンセプトが見事に具現化されています。

プログレッシヴ・ロックもフリー・ジャズも何もかも飲み込まれているような混沌と、そこから時々姿を見せる研ぎ澄まされたフレーズ。

C.ブレイの才能を見せつけられる思いです。

作品自体は万人にお勧めという類の代物ではありませんが、多分、常に「興味深い音楽」を求めている方はハマるかも知れません(^^;
収録曲
[Disc 1]
1.Hotel Overture
2.This Is Here....
3.Like Animals
4.Escalator over the Hill
5.Stay Awake
6.Ginger and David
7.Song to Anything That Moves
8.Eoth Theme
9.Businessmen
10.Ginger and David Theme
11.Why
12.It's Not What You Do
13.Detective Writer Daughter
14.Doctor Why
15.Slow Dance
16.Smalltown Agonist
[Disc 2]
1.End of Head
2.Over Her Head
3.Little Pony Soldier
4.Oh Say Can You Do?
5.Holiday in Risk
6.Holiday in Risk Theme
7.A.I.R. [All India Radio]
8.Rawalpindi Blues
9.End of Rawalpindi
10.End of Animals
11....And It's Again

2 件のコメント:

  1. こんにちは。
    ジャック・ブルースとマクラフリンが
    絡んでいるので興味あるものの
    なかなか手が出ない1枚です。
    それは記事タイトルにもありますが
    「ジャズオペラ」というイメージの音が
    全く想像できず、カーラ・ブレイも
    個人的にいまいちピンと来てないのも
    理由です。
    「興味深い音楽」を探索するのを
    楽しみにしている都合、いつかは
    通る道なんでしょうけど(笑)

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    1. コメントありがとうございます。

      まぁ、オーケストレーションによるオペラ・・・
      と言えばオペラです(笑)
      ただ、演(や)っている音がアヴァンジャズや
      フリージャズ率が多く、またストリングスもない
      ので、かなり迫力があります。

      ローランド・カークの時もそうだったのですが、
      小生は一般的な評価(風評?)が耳に入る事
      で、却ってリーチしにくくなる前にこの人の
      音を聴けてよかったと思っています。

      C.ブレイの魅力を語れる程作品数を聴いては
      いませんが、STUFFがバックを務めた作品等、
      必ずしもフリージャズやアヴァンギャルドな
      音ではない(そして彼女自身のオルガンの
      お手前もなかなかである点)等が良かったり
      します(笑)

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