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2007年7月18日

Chase(邦題:追跡)/ Chase


リリース:1971年
評価:★★★★
コメント:シカゴはブラスそのものを売り物にしようとした訳ではなく、かと言って楽曲の色付け程度に思っていた訳でもない、つまり‐初期作品に強く感じられるように‐自らの楽曲における主張(時に政治的な色が強い訳ですが)を伝えるために、ジャズロックというスタイルではなくブラスも他の楽器と同じ程度に並列化させた点がエポックメイキングだったと思います。

ブラッド・スウェット&ティアーズは、逆に、ブラスの持つ勢いや楽曲としての幅をより明確に伝えるために‐当初の牽引車はアル・クーパーであったにせよ‐ブラスというものを導入したのでしょう。

チェイスはそれらバンドと悲しいほど比較対照に引っ張り出されますが、ある意味ではブラス・ロックと言える、即ち、ブラスという楽器で直接的な勝負を行おうとしたバンドとしては、シカゴやB.S&Tよりも上位に位置されるのではないかと思う訳です。

シカゴだけがスタイルを変遷させつつも結果として「勝ち組」のように言われるブラスロックですが、結局、チェイスそのものはあのアイズ・オブ・マーチのヒットを再び・・・という二匹目のドジョウ的に扱われたのではないか、という気もします。

ただし、彼らが単なるモックではなく、tpを4本もフロントに据えるというシカゴもやB.S&Tもやらなかった程極端なブラスの提示と事実ヒットを飛ばしたことは評価されてしかるべきです。

ある意味、一般的なジャズ・ミニコンボではここまで極端なtpのキレを出すことはないと思います。
それにしても、ブラスによる名フレーズとして[Get It On]の、特にあのエンディングの、フレーズは耳に残ります (^^;

個人的にはクインシー・ジョーンズの[Ironside]、そしてB.S&Tの[Spinning Wheel]が3大ブラス決めフレーズ(^^;
収録曲
1.Open up Wide
2.Livin' in Heat
3.Hello Groceries
4.Handbags and Gladrags
5.Get It On
6.Boys and Girls Together
7.Invitation to a River: Two Minds Meet/Stay/Paint It Sad/Reflec

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