リリース:1981年
評価:★★★★
コメント:中心メンバーであったミック・カーン(b)が昨年(2011年)初頭に他界した折に「JAPANも体系立てては聴いていなかったなぁ・・・」と反省し、他作品の合間を縫ってコンプリートしておこうかなぁと思っておりました。
実際にオンタイムで手を出した作品は彼らの最終作であった<Oil on Canvas>('83年)だけでして、これはライブ盤であり、スタジオ盤となると一切リーチしていなかった事になります。
本作はその<Oil on Canvas>の1つ前、即ち、最後のスタジオ盤という事にもなります。
微妙なオリエンタリズムを嗅がせながらも、自分達のカラーはしっかりと楽曲として表せるだけの成長を見せたという点、前後してYMO辺りとの交流も吉と出たのでしょうが、JAPAN作品として最も充実・完成された作品という評価もうなづけます。
インスト曲もありますが、個人的には[3]と[5]で「これぞJAPAN」を堪能できるのではないかと思います。
ニューウェイヴとしてカテゴライズできるとは思いますが、その語感にある明るさとか軽やかさとかは一切なし(笑)
決して「暗い」の一言で表現するのは正しくないでしょうが、歌詞も内省的で、どことなく彼らのルックスと被ってしまいます(あ、別に彼らのルックスが暗いという訳ではなく、どこか陰のある美形男子といいますか・・・)。
デヴィッド・シルヴィアンの「なよっ、として鼻にかかった」歌い方も、ここ(JAPAN)でしか活きない!と言っては言い過ぎでしょうか(笑)。
恐らくは本国(英)でのデビュー時はかなりイロモノ的に見られたであろうJAPANですが、名前の通り日本でそのセンスが受け、逆輸入の形で本国音楽シーンが認めたようなところがあるようです。
JAPAN解散後のメンバーの動向を追ってはいませんでしたが、D.シルヴィアンにせよM.カーンにせよ結構小難しいジャンルへ進んでいったようです。
半年程前にM.カーン作品<Bestial Cluster>を1作聴いたのですが、JAPANの印象は殆どありませんでした(当たり前か・・・(^^;)
収録曲:
1.The Art of Parties
2.Talking Drum
3.Ghosts
4.Canton
5.Still Life in Mobile Homes
6.Visions of China
7.Sons of Pioneers
8.Cantonese Boy
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