リリース:1994年
コメント:よく知られるように、元々は'87年にリリースされる予定で、ほぼメディアの製造も終えていたところで殿下から唐突に「リリース中止」の要請が入った謎の作品。
ちなみに左のジャケ画はエラーでも何でもなく(^^、見たまんまの真っ黒けなのです。
で、その穴埋め?代替?...という位置づけでリリースされたのが<Love Sexy>となる訳ですが、ともあれ、当時の「リリース中止」については明確な理由は未だハッキリとした事は伝わっていないのかなぁと思います。
色々な方のブログや本CDに付属のライナーノートにも、そうした点についての憶測を交えた内容がありますが、総括すると”本作がリリースされることで、自分の音楽性ついて『画一的』というイメージが強調され過ぎるのではないか”と殿下自身が危惧されたのでは?、という推測が多いようです。
前作までの流れにおいて、常にソウル/R&Bといったスタンダードな黒人音楽の形式に拘り過ぎる事無く、独自のセンスを振りまいてきた殿下作品を聴き知ると、本作を一聴して判る事の一つは、全編、これ見事なまでのファンク色に彩られている点。
鳴り物(ホーン隊)もこれまでに聴いたことがないくらい前にでてますし、「ははぁ、ナルホド、殿下が危惧したのはこう言う事か」と、ある意味納得できるような気もしてきます(言わずもがな、凡百なレベルのファンクミュージックとは確実に一線を画しているという事は言わずもがな、です)。
なら、なぜ殿下はこうした曲を集めた作品(本作)を用意したのでしょうか…そうした点についても前述のサイトなどでも書かれているのを目にする事ができますが、推測の1つとして’80s プリンスとしての線引きを画策したのではないかという案もありました。
もちろん、これまでの作品の発展系としてもっと違ったコンセプトなり構成なりの作品を制作することも可能だったと思うのですが、殿下の目からみた’80sという時代を狂騒とか喧騒とか、華やかだけど何だか身があるのか無いのかよく分からない時代について、自身のやり方で「ファンキーに」締めくくったのではないかと。
それが余りにも「ハマりすぎ」たので、聴く側からすれば非常に偏ったファンクサウンド中心の作品と映ったので、みたいな意見もありました。
小生としては、実は前述の<Love Sexy>を入手した後で、音的な差異からその辺りの感触を確かめてみたいなぁと画策しております。
ちなみに、本作が結果的にリリースされた’94年は、殿下がその名前を捨て去り、”記号”となった年です。単純に考えれば「もうプリンスは居ないのだから、(本作を)リリースしても構わない」と判断したからなのではないかと思えますがいかがでしょうか?
そして記号から再びプリンスに戻られたのがミレニアムな2000年の5月。その辺りの心境(もしくは環境?)の変化についても、もう少し作品を追いながら見て行きたいなぁと思っています。
P.S.
そうそう、一つ勘違いしていた事がありました。昔、「殿下とマイルス・デイビスの共演が『ブラックアルバム」と言われる作品に収録されている」と何か(誰か)から情報を得た記憶があり、本作にてっきり収録されているのかと思っていました。
案の定、ここでいう『ブラックアルバム」というのはマイルス側のブート作品にそういうモノがあり、決して本作ではかった事を今更理解しました(汗)
収録曲:
1. Le Grind
2. Cindy C
3. Dead On It
4. When 2 R In Love
5. Bob George
6. Superfunkycalifragisexy
7. 2 Nigs United 4 West Compton
8. Rockhard In A Funky Place
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