評価：★★★★
コメント：偏見であることは百も承知なのですが、日本人がテナーサックスを演じると、どうも手に余るような印象を受けます。
何と言いますか、思いっきり楽器を鳴らしきれないようなもどかしさを感じます。
「そう言い切れるほど聴きこんでいるのか！」とお叱りを受けることになるとは思いますが、今今の小生の耳にはそう聴こえます。
本作は峰厚介氏がアルトサックスに代えてテナーサックスで挑んだ作品('74年録音)ですが、かなりアグレッシヴな音になっています。
確かに、外国人プレーヤーのそれに比べると(録音技術の差もあるのかも知れませんが)、まだ迫力に欠けると思われる音もあるのですが、それでも何かを見据えてtsを思いっきり鳴らそうとするその突進力と、あたかも吹き散らかしているようで、その実、コントロールされている演奏が響いてきます。
個人的には(アナログ盤だとB面全部を使って演じられる)[3]でのプレーに共感を覚えます。加えて、個人的な主眼は日野元彦氏のdsにあったりします。この音、タイム感、中々にして耳を捉えて離しません。
収録曲：
1. リコレクション(回想)
2. リトル・アビ
3. クロス・ウインド
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