リリース:1970年
コメント:'70年公開の映画<You Gotta Walk It Like You Talk It>のサウンドトラックという位置づけですが、ご承知の方も多いのではないかと思いますが、スティーリー・ダン結成前のウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲンが作曲・アレンジ・演奏にと大きく関わった事で知られる一作です。
その気は無かったのですが、500円の安棚に置かれていた事もあって入手してみました。
言わずもがなではありますが、スティーリー・ダンを意識(または期待)して本作を聴こうとすれば、大きく肩透かしを食らうことになると思います。
小生もスティーリー・ダン全般を押さえている訳ではありませんが、何れ、あの世界観にはまだ至っていないという点だけは言えるかなと思います。
それでも、いわゆるミクスチャーのハシリとでも言えそうなバーサタイルな楽曲の感じと、すんなりとは終わらせない曲展開といった意味では、スティーリー・ダンの極々原型を感じ取る事も不可ではないかも知れません。
何れにしても、ここからスティーリー・ダンを始める、という位置づけにあるものではないかな、とは思います。
#ファンの方がココも押さえておく、というのであれば否定はしません。
なお、本作をプロデュースしているケニー・ヴァンスという人は、自身もジェイ&ジ・アメリカンズという白人ボーカルグループのメンバーであり事務所も経営していたらしく、W.ベッカー&D.フェイゲンが自らの曲の売り込みに腐心していた際にいち早くその才能を見抜いて契約を交わした事でも知られます。
本作の最後[8]でヴォーカルを担当しているのがその方との事で、まま、雰囲気にあった上手い歌い方ではないかなと(曲もしっとりとしていてイイですね)。
映画の方は散々な興行成績だったとのことですが、W.ベッカー&D.フェイゲンはこの後程なくしてゲイリー・カッツ(後年、スティーリー・ダン作品の名プロデューサーとなります)と知り合い、スティーリー・ダン名義での活動と躍進が始まります。
収録曲:
1. You Gotta Walk It Like You Talk It
2. Flotsam And Jetsam
3. War And Peace
4. Roll Back The Meaning
5. You Gotta Walk It Like You Talk It (reprise)
6. Dog Eat Dog
7. Red Giant / White Dwarf
8. If It Rains
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