リリース:1991年
コメント:シュールで秀逸なタイトルだと思うのです。このセンスが好きなのです、はい。
日本史上、最も重要かつ重大な時期の1つであったであろう「昭和」は、昭和64年1月7日(西暦1989年1月7日)にその生涯を閉じます。
収録された楽曲の数々に共通点といえる程の共通点は見当たらないと思いますが、何れ、不思議と「昭和」という印象が色濃く立ち込めているように思えます。
正確には、どの楽曲もオンタイムで聞き知ったものはありませんが、[5]などは再放送の影響で耳の奥に残っていますし、[1]なども後年、いろいろな場面で耳にした事からオンタイムで聴いていたような錯覚も覚えます(笑)
その[1]は戦後の荒廃期に「夜の女」として生きるしか術がなかった女性の心を歌ったもの(淡谷のり子が吹き込む予定だったらしいですが、そうした女性へシンパシーがあると見られるのを嫌がり、これを蹴ったらしいです)、また[3]は安保闘争に疲れた若者の虚無感を代弁するものとして、何とも重々しいテーマが根底にあるものだなと。
全編通じて20分弱というミニアルバムの体裁ではありますが、企画ものとしても非常にいいところを衝くものではないかと思います。
ヤプーズやソロアルバムなどで聴くことができる戸川氏の歌い方とはちょっと異なり、敢えてフラットな(音程ではなくトーンが、です(^^;)歌い方に聞こえるのは、哀悼の意を表すための演出なのかとも思えますが、どうでしょう。
収録曲:
1. 星の流れに(菊池章子 昭和22年)
2. 東京の花売り娘(岡晴夫 昭和21年)
3. アカシアの雨がやむとき(西田佐知子 昭和35年)
4. バージンブルース(野坂昭如 昭和47年)
5. リボンの騎士(TV主題歌 昭和42年)
6. 夜が明けて(坂本スミ子 昭和46年)
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