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2005年10月16日

Illusions / Arthur Blythe


リリース:1980年
評価:★★★★
コメント:白状しますとアーサー・ブライス(sax)の'81年作品である本作自体は随分以前に入手したのですが、初めて聴いた時にはピクリとも来ませんでした(^^;

今頃になって色々と調べてみると、意外にA.ブライスの諸作品が入手し難くなっている現状にちょっと驚いています。

それはともかく、先ず耳に入ってくる[1]。

何ともカッコいいではありませんか。

ジャズと(フリー)ファンクの解后などその時点で驚くべき事ではないのでしょうが、これはイケてます。

かと言って、全てが万事この調子で進行してゆく訳ではなく、例えば[2]などはロフトジャズ的な鋭さや先進さが光っています。

そこで気付くのが楽曲の配列。全6曲中、ジェームズ・ブラッド・ウルマー(g)が参加する奇数番目の曲では、よりフリー・ファンク的な色彩が強く、偶数番目の曲では対照的にジャズとして聴けるもの(無論、それらが安直なものでない事は一聴すればお判り戴ける筈)になっている点。

その二面的なアプローチが、例えばジャズというモノを丸い輪として、輪の内側から押し広げる力と輪の外側からこれを引き伸ばそうとする力、のように感じられます。

くだらない例えですが (^^;

'80sにあって最も輝いていた(?)かも知れないA.ブライスの作品として、やはり押さえておく一品かと改めて気付かされた次第です。

なお、曲によってベースではなくチューバでベースラインをキープしているものもあり、これがいい感じなのです。

先のJ.B.ウルマー以外に、フレッド・ホプキンス(b)、ジョン・ヒックス(p)、ボブ・スチュワート(tuba)等が参加。
収録曲
1.Bush Baby
2.Miss Nancy
3.Illusions
4.My Son Ra
5.Carespin' With Mamie
6.As of Yet

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