リリース:1980年
コメント:前作<Mignonne>からは2年のインターバルを空けての4作目ですが、その前作(前作まで)を聴いている方ならここで大貫氏の音がコロリっと変わった事に気付かれると思います。
どうも前作のトラウマ?からか、積極的にアルバム作成意欲
が湧いてこなかったような事を言われています。
勿論、色々なページからの情報を見れば多くの人が同じ事を言っている訳ですが、こうして氏の作品を1作目から次第に聴いてきた事と、そうした情報が実体験として自身の耳でも確認出来た事が何となく嬉しいといいますか(^^;
後年になって「ヨーロピアン三部作」と称される作品群の先駆け/最初の作品となった事からも判りますが、無駄な力が入っていない何とも自然な感じで大貫氏自身が楽曲を楽しんでいるような雰囲気を掴むことができます。
面白い事に、本作でも基本的に坂本龍一氏と加藤和彦氏それぞれが編曲を担当しているのですが、基本路線であるヨローピアン香はそのままに、坂本氏のそれはそれこそ仏のジャンソン的な匂いを、加藤氏はもう少し幅広く欧州各地のそれを嗅がせてくれているように感じます。
どちらが善い・悪いではないのですが、加藤氏のそれがどこか日本歌謡曲にも無理なく適用できるような部分があるのに対して、坂本氏はそうした部分はあまり積極的に見せない?ような感じも受けたり...
大貫氏が全て作詞作曲しているのにこうした感触の差が出てくる...今更ですがアレンジャーという役割が担う仕事とその出現具合がよく判る気がします。
なおオリジナル盤での収録は[10]までで、[11]はシングル用に書かれたものの、結局[7]のB面という形でリリースされたものをボーナス扱いで収録しています。
収録曲:
1.CARNAVAL
2.ディケイド・ナイト
3.雨の夜明け
4.若き日の望楼
5.BOHEMIAN
6.果てなき旅情
7.ふたり
8.軽蔑
9.新しいシャツ
10.蜃気楼の街
11.愛にすくわれたい
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