リリース:1983年
コメント:大作(アナログ二枚組)だった前作があたかも市場調査であったかのように、次にリリースされた本作で、ついに殿下はメインストリームのアルバムチャートでも#1をかっさらう事に成功します。
シングルカットされた楽曲の中でも、([9]は最高位2位でしたが)[1]、[6]は#1を獲得するなど、まさに世は「大殿下祭り」の様相を呈していましたね。
映画のオリジナルサウンドトラック(OST)という位置づけではありますが、映画自体は殿下の自叙伝的なモノですし、勿論、主演も務められています。
併せて共演には殿下の息のかかったグループ(ザ・タイムとかアポロニア6とか)からも人が出ていましたので、事実上は大掛かりなプロモーションビデオと言ってもいいのではないでしょうか?(無論、殿下は否定されるでしょうけど(苦笑)
またOSTであるからこそ?コンセプチュアルと言いますか、ストーリーなりその展開なりに合わせる事を意識したのか、作品としての流れもすごくイイように思います。
とか何とか、今でこそ偉そうに書いていますが、当時はそれこそシングル曲しか聴いておらず、アルバムまるごと聴こうという辛抱強さはありませんでした(恥)
「時代を反映した云々」という表現はよく用いられますが、本作の[1]では狂乱の始まりを、[5]での淫靡な世界と[6]でのイノセントな愛欲、[9]はその世界の終焉を暗示しているように思えるのも、前作が<1999>なんて意味深なタイトルをぶつけてきた殿下であるからこその邪推かも知れません、な~んてね(照)
それにしてもプロモーション・ビデオなどでは華麗なギタープレーも披露してくれた殿下の姿をジミ・ヘンドリックスになぞらえる人もいたようですが、改めて思えば、殿下の楽曲が余りにも従来のR&Bらしくない、かなりロック的なアプローチが臭うのがよく判ります。
加えて、ちょっとアメリカンではない感じ、つまり英国の白人が好むような電子ビート/電子音を多様している辺りもひねくれた殿下の面白みなのかも知れません。
キャラも立ち、才も立ち、おまけにあのルックスでしょ?イノセンスでセクシャルで...ブレイクしたのが'80sだったのは正に天の配剤だっか...かもね。
収録曲:
1.Let's Go Crazy
2.Take Me With U
3.The Beautiful Ones
4.Computer Blue
5.Darling Nikki
6.When Doves Cry
7.I Would Die 4 U
8.Baby I'm A Star
9.Purple Rain
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