リリース:1980年
コメント:前作から僅か1年のインターバルでリリースされた殿下の3作目。
この勢いも含め「コイツは'80sに絶対にくる」とレーベルのお偉方が判断していたか否かは知りませんが、これまたセルフコンポーズ&セルフプロデュース(加えてマルチパートの演奏)をやっております(正確には、共作が1曲含まれています)。
ちょっと興味深いのは、商的な成功を測る(飽くまで1つの)バロメータであるチャート最高位を見てみると、前作<Prince>の方がイイのですが、作品評としてこちらを推すファンが多いのだとか。
小生の耳的にはやはり変化とかインパクトといった要素で測れば<Prince>の方が馴染みやすいと言いますか、より「リプレイ」しようという気にさせてくれます。
「作品としての総合的な仕上がり具合」が(この若さにして)堂に入ってきた、と見れば、勿論、本作での隙の無さのようなモノは評価されるべきものなのでしょう。
ただ(繰り返しで恐縮ですが(^^;)、いたずら心と言いますか、いい意味で聴く手を驚かせるような変化のある作りとは違うのかなぁと思う次第です。
とは言え、ファンクやR&B、ダンサブルな音からポップな音まで、殿下の生み出す楽曲はまだまだこれからの伸び幅を十分期待させるものだという捉え方もできます。
併せて、[6]辺りで顕著な殿下お得意のセクシャルな歌詞(スラングや暗喩が多いので対訳される人も大変だと思いますが)も少しずつその存在感を出し始めてますかね(笑)
そうそう、これもライナーにあった言葉ですが、殿下のファルセットによる歌声とそれを適用している楽曲って、かのスモーキー・ロビンソンにも通じるところがありますね。
#S.ロビンソンのシルキーで元祖「クワイエット ストーム」な歌も大好きです。
尤も、こういう言うモノの言い方(書き方)は大変ズルいとは重々承知です。当たり前ですが、現在の視点から「過去」を評しているのですから。
事実、殿下の大爆発を'80s初期から後期にかけてと見れば、殿下の名を歴史に刻む作品はこれからリリースされるのですからね。
収録曲:
1.Dirty Mind
2.When You Were Mine
3.Do It All Night
4.Gotta Broken Heart Again
5.Uptown
6.Head
7.Sister
8.Partyup
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