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2014年6月6日
Blades(邦題:Modern Times-モダン・タイムズ)/ Steve Khan
リリース:1982年
コメント:興味深い事項の1つに、カーンさんはあまり(と言うか、ほとんど)ライブ作品をリリースしません。
勿論、本作はライブ盤としては最初の作品('82年)ですが、次のライブ盤はなんと2008年の<The Suitcase>まで四半世紀待たされる事になります(ちゃーんと待ってたファンは偉いですね)。
<The Suitcase>は本集中企画の後半で?触れるかと思いますのでお楽しみに(^^; で、本作<Blades>のレビューです。
嬉しい事の1つは、本作、六本木ピットインで収録されているという点です(ピットインと言えば、一足早くマイク・マイニエリがマイケル・ブレッカー、スティーブ・ガッド、ドン・グロルニック等、旧カーンさんファミリー(笑)を主軸に結成したSTEPSがこれまたイイ録音を残してますよね)。
更に、小生がいつにもまして本作を高く持ち上げている(^^;のは、アイウィットネス時代の音源としての価値、4者(カーンさん、スティーヴ・ジョーダン、アンソニー・ジャクソン、マローノ・バドレーナ)がスタジオ盤の良さを踏襲しつつも、ライブならではでの鋭さを見せつけているから、です。
加えて、本作に収録されている4曲すべてが本作初お目見え(つまり、アイウィットネスのデビュー盤である前作からのチョイスはなされていない!)。
カーンさんが日本贔屓なのか詳しく知らないのですが、特にフュージョン愛好家の多さやジャズ耳の肥えた日本人リスナーに対峙する心意気?がうれしいです。
「日本人ジャズファンの耳は肥えている」という言は某ジャズ評論家の受け売りなのですが、チック・コリアがReturn To Foreverをリリースした際に、いち早くその舵の切り方について「肯定的かつ冷静に」受け止めたのが日本人ジャズリスナーだったとか。
もとい。本作ではギターの音もスタジオ盤のそれとほぼほぼ同じく、心地よい浮遊感を味わうと共に、ライブでの切れ(特に[1]でしょうね)の鋭さに惹かれるところ大です。
CBS(フュージョンど真ん中)時代には、それこそ管楽器(ブレッカーBros.やデヴィッド・サンボーン)が世帯に同居していた事もあり、楽曲内でギタープレーが突出している場面は思いのほか多くなかった事は以前のレビューで記載しました。
が、ここではそうした鳴り物(失礼!)が居ませんので、前作も含め、必然、ギターリストのギターアルバムっぽくなっています(つまり、カーンさんのギターが楽曲をリードするのが常になっています)。
フュージョンへの決別と自身が目指すコンテンポラリージャズ(ギター)の形を、素晴らしい面子で構した、本当にいいユニットだと思います。
あ、前作<Eyewitness>に続き、ここにも[3]のようなタイトルがクレジットされていますが、相当あのアニメがお気に入りだったのでしょうかね(笑)
収録曲:
1. Blades
2. The Blue Shadow
3. Penguin Village
4. Modern Times
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