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2014年6月30日

The Green Field / Steve Khan


リリース:2006年
コメント:<Got My Mental>からほぼ10年。小生のような不良ファンはさておき、皆が首を長くして待っていたカーンさんの次作は、ジョン・パティトゥチ(b)とジャック・デジョネット(ds)を核に据えた(前作と同じ)構成。

しかし、この10年間、カーンさんが何をやっていたのか(遊んでいた、、訳ではないでしょから(^^;)が良くみえる作品ではないかと思います。

カーンさん、実はその10年の間にデイヴ・サミュエル氏などと組んで、ジャズ+ラテン的なアプローチを専らとする活動に勤しんでいたのだとか。
#で、ある時、自作の楽曲を巡りD.サミュエル氏と口論となり、以来、
#彼との活動に距離を置く事になったのだとか。ミュージシャンも楽じゃ
#ないって事ですね(苦笑)

なるほど、本作で聴く事ができる楽曲の幾つかには、確かにこの10年間で氏が培ってきた音楽性が色濃く出ているものも見られます。

前作では、カーンさんの個人的な心情(亡父サミー・カーン氏に対する心の整理)があってか、幾分深く・暗く進行してゆくような印象を受けた小生とっては、本作では少し陽な(先のラテン的アプローチ云々も関係するのかも知れません)楽曲が入ってきている点で、聴き易さの点で少しポイントが上がったように思います。

本作の製作を決めた際に、真っ先に声をかけたのが先述のJ.パティトゥチとJ.デジョネット。

無論、前作での好アシストに気を良くしたカーンさんとしては必要然だったようで、特に、カーンさんオリジナルでもある[9](18分越えの長尺)におけるJ.デジョネットのプレーを賞賛しています。

この2人の加えてマローノ・バドレナ(perc)といった面子が、カーンさんが思い描く音楽を表現する上で彼らとのコラボレーションが如何に重要であったかもうかがい知れます。

とは言え、小生の本音を言えばアンソニー・ジャクソン&デニス・チェンバース、カムバーック!って感じではありますがねぇ...難癖をつける訳ではないのですが、先のJ.デジョネットのdsは本当に凄くコントロールされたファイン(fine)な感じが過ぎるのかなぁと。

閑話:
これまでカーン作品の殆どのアルバムジャケットを飾ってきた芸術家、ジャン・ミシェル・フォロン氏が2005年に死去した関係からか本作では別の画家の絵がチョイスされています(無論、カーンさん自身は「イマジネーションにぴったりだ」と言っています)。

小生はカーンさんの音と共に、いつの間にか、毎回作品ジャケットに採用されてきたJ.M.フォロンの”画”も大好きになりました。
収録曲
1.El Viñón
2.Congeniality
3.Riot
4.Fist in Glove
5.Cosecha lo Que Has Sembrado
6.Sanctuary/Nefertiti
7.Eronel
8.You Stepped out of a Dream
9.The Green Field (El Prado Verde)

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