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2007年9月15日
Bolero/Scheherazade / Larry Coryell
リリース:1982年
評価:★★★★
コメント:'60sのジャズロック期から'70sのフュージョン期、そしてその後はクラシックの大曲にギターで挑んで行く・・・といったラリー・コリエル氏自身の音楽史はかなり特異な位置づけにあるのではないかと思う訳です。
が、本作はその「大曲へ挑む」という観点からすればベスト作に挙げられる一品ではないかと思います。
本作を吹き込んだ当時、L.コリエル氏は「オリジナル曲を演じるより、万人の耳に馴染むクラシックを演じる事で、明らかに聴衆のアティチュードが違うのが肌で判った云々」という事を言っています。
勿論、氏のオリジナル作がどうのこうのと言う訳ではなく、それを機転に「ならば、クラシックを自身のギター技術でどこまでやれるのか」といった純粋な職人気質を変に抑える事無く、真正面から取り組んだ結果がここにあるのだろうと思います。
勿論、取り組んだ曲(ここに収められた原曲)はソロ楽器用のものではありませんので、根本的にギター一本による表現の限界はあります。
しかし、独自のチューニングとエクササイズ、殆ど譜面に頼らない(暗譜による)レコーディング等、氏をしてもかなりのエフォートを要したことは確かなようです。
クラシックギタリストが取り組むということであれば話は別なのでしょうが、ロックもジャズもフュージョンも、独自でギターをマスターしてきた事も含め、ギター弾きが自身の技量を確かめ、また、それを越えるために自身が課した試金石だったのかも?と思ったりします。
収録曲:
1. 「シェエラザード」~海とシンドバッドの船
2. 「同」~カレンダー王子の物語
3. 「同」~若い王子と王女
4. 「同」~バグダッドの祭り~海~船は青銅のある岩で難破
5. 「ボレロ」~ボレロ
6. 「同」~スペインの庭の夜
7. 「同」~サパテアード
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