リリース:1979年
コメント:先のレビューで「ラテンものって結構難しい?」などとタイトル付けた手前、朝令暮改、前言撤回みたいで恐縮なのですが、いや、結構肌に合うものもあるんですよ、これが。
ポップス寄りだとセルジオ・メンデス、イヴァン・リンス、ジャズ寄りだと筆頭はこの人、ガトー・バルビエリでしょうかねぇ。
よく「デヴィット・サンボーンは演歌のような泣きがある」なんて言われますが、G.バルビエリの場合は「場末の喧騒から聞こえる恨み節」みたいなところがあるのではなかろうかと思うわけです。
D.サンボーンはそのプレースタイルであまりフリークトーンは多用しませんが、この人はむしろフリークトーンが味の1つでもあり、小生はこの人とファロア・サンダースのフリークトーンが滅法好きだったりします(で、別格はローランド・カークですね(^^;`)
この野太くそしてダーティーな音はどの楽曲を通じても「浮く」ことがなく、全てにおいてしっかりと地に足のついた曲にのように聞こえる(聴こえさせる)だけのパワーが宿っているんだろうなぁと思います。
本作はジャズというよりはもう完全にフュージョンにシフトしたG.バルビエリ作品の1つだろうと思います(それを否定的に捉える必要はありません(笑)。
そういう点からすると、前述の「味」を味わおうとする向きにはちょっと「薄く」感じるかも知れません。
もし本作を耳にされて「薄い」と思われた折には、是非、'60s末から'70s辺りの作品を手にしてみてください。小生の申し上げている点、十分ご理解(そして堪能)頂けると思います。
本作、参加面子には、gではエリック・ゲイル、スティーヴ・カーン、デヴィッド・スピノザ、dsにはビリー・コブハム、イドリス・ムハンマド、鍵盤ではリチャード・ティー、ベースにはロン・カーター等などがクレジットされております。
収録曲:
A-1.Theme From Firepower
A-2.Sophia
A-3.Carnavalito
A-4.Lions Also Cry
B-1.Gods and Astronauts (Errare Humanum Est)
B-2.Secret Fiesta
B-3.Speak Low
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