リリース:1980年
コメント:いつぞや、どこぞやで名前だけは書いたような気もしておりますが、拙ブログを検索してもレビューした形跡はありませんだしたので、アナログ視聴部屋のレコ棚からコレを引っ張りだしてみました(入手は何年前だったかも定かではありません(^^;)
ジャケットの片隅に「見本盤」と小さなシールが貼ってあり、明らかに業者が中古屋に流したモノだと分かりますがw、まま、ここは大目にみます。
それまでのマイナーレーベルからのリリースは除き、イラケレが大手レーベル(ビクター)の下で録音した<Chekere Son>の録音が'79年、本作はそれ以前’78年のニューポート及びモントルーの2大ジャズ・フェスティバルでのライブから構成されています。
つまり、本作の方が音源的には古いのですが発売は<Chekere Son>の後になっているということです。
生憎、<Chekere Son>は未入手ですので、いわゆる「スタジオでの」イラケレがどの様な音を出しているのか判らないのですが、少なくともココでのライブ音は「勢いの塊」とでも表現できそうなエナジーに富んだラテン・フュージョン。
あ、誤解なきように書き添えれば、フュージョンといってもスマートなギターソロとか、流麗なキーボードが聴ける訳ではありません(勿論、ただの御陽気ラテン・サウンドでもありません)。
上記は一緒に入っていた当時の宣伝用ブローシャです(既に”伝説のグループ”とかって書かれていますね(笑)。
チューチョ・バルデスの妖しげなエレピの音色、ちょっとアバンギャルド?なギター、そしてパキート・リベラの熱いサックスと煽り立てるパーカッション。
堅苦しいジャズのイメージなど一切なく、難しい理論はさておき、自らがその思いを勢いに乗せてぶちかましてくる、そんな自由さのようなものがとても素敵に思えます。
勿論、最後は好みの問題ですが、小生はかなりグッときます...A-1のイントロから一気加速は鳥肌立ちますし、3部構成からなるB-1の流れも美しいものです。
面白い事に、先のスタジオ盤と本作とを聴いた人の中ではハッキリと意見の違いがあるそうで、「スタジオ盤での勢いの乏しさ、こんなモノじゃないだろう?」と嘆く向きがある一方で、「ライブ盤はハッタリ的な勢いだけ。むしろスタジオ盤のそれがイラケレの本当の姿だ」とみる人などなど...
初期作品の多くはなかなか入手が難しいようなので、"遭遇できる日"を気長に待つとします。
収録曲:
A-1.Juana Mil Ciento
A-2.Il Ya
A-3.Adagio
B-1.Misa Negra (The Black Mass)
B-2.Aguanile
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