リリース:1979年
コメント:その昔(と言っても2000年辺りでしょうか)、トニー・マカパインというバカテクのギタリストが主導したCABというフュージョンユニットがありましたが、そこでベースを務めていたのがこの方、バーニー・ブルネル。
正直、CABそのものは未聴のままになっています(理由は特にありませんが、まぁ、テクニカルに走るギター全般に食傷していたのかも知れません(笑)
もとい、ギタリストよりも当時はベーシストに興味を持っていた事もあり、当然、この方の音も非常に気になるものでした。
本作は彼のソロ・デビュー作にあたりますが、ここには大御所、チック・コリアの強力なサポートがあります。
元々はフランスでローカルに活躍していたB.ブルネルが幾つかのラッキーも重なり、'78年に英国でライブを演っていた姿がチック・コリアの目に留まり、数カ月後にC.コリアからの誘いでオーディションを通過して後、C.コリアの<Secret Agent>に参加。
その後はC.コリアのバンドで活躍(なんと、スタンリー・クラークとのダブルベースという布陣になりますよね)といった歴を持ち合わせています。
さて音評が後回しになってしまいましたが、小生がこの方の音に惹かれた要因の1つは、何と言っても滑らかな、でもしっかりと腰の入ったフレットレスベースの音です。
余談ですが、時代が時代であっただけに、音楽評論家、ジャズ系リスナーからは「ジャコ・パストリアス紛いの...」と形容されたらしいのです。
確かに、J.パストリアスに受けた影響は少なくないでしょうし、本人もそのように言っています。と言いますか、J.パストリアス出現以降、影響を受けていないベーシストって居ないのでは?と思うのですがね(^^;
再びもとい。エレクトリックだけでなくアコースティック(アップライト)ベースも操るらしいのですが、本作全体で聴くことができるその艷やかなフレーズは、楽曲の調子とも相まって非常に心地よいものです。
仏出身のB.ブルネルには、その独特の美意識のようなもの、例えば、C.コリアが'70s中期辺りで力を入れてやっていた「物語性」や「詩的な感性」を表出させるような感触が顕著に出ていると思うのです。
恩人とも言うべきC.コリアの参加もあり、全編に漂うどこかもの憂げなメロディーと、これをフレットレス・ベースという武器を使って心的に訴えてくる「力量」は流石にこうしてメジャーに出てくるだけの事はあります。
個人的には、[7]は是非全てのベース愛好者に聴いて欲しいと思います。
収録曲:
A-1.You
A-2.Everywhere
A-3.Sandy Lake
A-4.Little Green Girl
A-5.Touch "1"
B-1.Nova
B-2.Little Wife
B-3.Surprise
B-4.Listen Now
B-5.Touch "2"
こんにちは。
返信削除あまり存じ上げないお名前で、勿論意識してこの方の
ベースプレーを聴いたことはないのですが
ヤン・アッカーマンのアルバムにクレジットがありました。
>ジャコに影響を受けていないベーシストって
>居ないのでは?
岡野ハジメさんはスペース・サーカスのアルバムで
ベースを弾かなかった理由を
「ジャコ・パストリアスのたしか2枚目を聴いて
ベースはもう人間が弾かなくてもいいじゃんとか
思っちゃったんです。打ち込めばいいだろうと。
丁度1stからこの2ndに行く時がその過渡期だった。
だから2ndではギターシンセとかフット・ベースシンセを
弾いてるんです」
ジャコに衝撃受けてベースを止めた人もいますことを
ご報告しておきます(笑)
コメント、ありがとうございます。
削除正直、ジャコの面白さとか良さとか
イマイチよく判っていないのです(苦笑)
まぁ、何れ、小生は美しいフレットレス
を聴くことができれば満足なのであり
ます。
邦人プレイヤー/邦楽には全く疎いの
ですが、味のあるベースプレイを
聴く事ができるなら、ジャンルを問わず
そちらから入るのもイイですねぇ。