評価：★★★★
コメント：ジャズ界を遥かに越えて、米音楽シーンに大きな足跡と実績を残した巨人、ルイ・アームストロング。
その巨人を囲むように数多のビッグスターが参加して録られたL.アームストロング最晩年の作品の1つ。
録音年を見れば、彼が旅立つ一年前であることが判ります。
決して体調だって良くはなかったでしょう。
何せ、本作ではヴォーカルしかとっておらず、彼の楽器演奏は一切無し。
何だかそれだけでも少し胸が締め付けられる思いが過ぎります。
彼から見れば、息子や孫といった面々に囲まれ（back voにはマイルス・デイビスの名前も！）、そこで彼が聴かせた歌は単なるオリジナルの焼き直しではなく、[6](ジョン・レノン＆ポール・マッカートニー作品）もあれば、[2]（ニルソンのヒット曲）、[1]（ジョン・バエズのヒット曲）、また[5]（ファロア・サンダース作品）までも屈託無く歌い上げています。
L.アームストロングの純粋なジャズ作品としての評価はさて置き、自らの愛した音楽、それを愛してくれる面子、それを受け入れてくれる全ての人々へ、彼が最後にアットホームな中で（実は死力を振り絞って？）伝えたものには、暖かさとか愛おしさとか以上に、「みんな、音楽を楽しめよ」って言っているような気がしてなりません。
収録曲：
1. We Shall Overcome
2. Everybody's Talkin' (Echoes)
3. What A Wonderful World
4. Boy From New Orleans
5. The Creator Has A Master Plan (Peace)
6. Give Peace A Chance
7. Mood Indigo
8. His Father Wore Long Hair
9. My One And Only Love
10. This Black Cat Has Nine Lives
11. Here Is My Heart For Christmas (bonus track)
12. The Creator Has A Master Plan (Peace) (alternate mix 1)
13. The Creator Has A Master Plan (Peace) (alternate mix 2)
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