評価:★★★
コメント:'60s末からその革新的なギター・スタイルで自らの音楽道(その途上にはマイルス・デイビスの姿もありましたね)を歩んできたジョン・マクラフリン。
'60s末から'70s後期辺りに至る氏の活動と作品に最初に対峙した時には正直面食らいました。
マハヴィシュヌ・オーケストラ名義での初期作品は、激情、精神性、神秘性などの「メンタルを音に置き換え」、それを怒涛の如くリスナーに放出するスタイルでした。
それ故(?)、後期になればなる程、J.マクラフリン自らがある種の袋小路に入ってしまった感も否めないものでした。
本作は-それらの音を聴いた事がある方にしてみれば-非常に整理され、且つ、ソフィスティケイトされた感が強いものです。
こちらも後期M.デイビスを支えた一人であるビル・エヴァンス(sax)や、パット・メセニー・グループの立役者ダン・ゴッドリブ(ds)など、一見するとこれまでのJ.マクラフリン・サウンドとは少し趣きを異にする面子が採用されている点にも関係あるのかも知れません。
だからと言って氏のプレーに翳りが見えているか、、と言えば然に非ず。
冒頭の[1]から既に超速プレーを披露。
過去のアグレッシヴなスタイルとは若干異なるものの、まだまだJ.マクラフリンは健在をアピールすると共に、スタイル的な変化だけではなく楽曲の持つ雰囲気の変化をもアピールする作品になっていると思います。
収録曲:
1. The Wait
2. Just Ideas
3. Jozy
4. Half Man-Half Cookie
5. Florianapolis
6. Gotta Dance
7. The Wall Will Fall
8. Reincarnation
9. Mitch Match
10. 20th Century Ltd
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