評価：★★★★★
コメント：記念すべきダグ･カーン(p、elp、org)のブラック・ジャズ・レーベルでの１作目（リーダー作としてのファーストは別レーベルに残されているようです）。
めでたく再発されたのは嬉しい限りですが、本作を含み、彼がブラック・ジャズ・レーベルに残した全４作全てが再発とは・・・懐具合を心配しつつも、嬉しい悲鳴を上げています。
先述したようにファーストは別にあるらしいのですが未聴の為、果たして彼の楽曲が初めからこの様なスタイルだったのかは判りません。
が、例え本作で急激な変化があったのだとしても、それは大正解だったというとろこでしょうね。
意外にも？D.カーン自身の作品は１曲のみで、他の６曲はジョン･コルトレーン、ホレス･シルバー、マッコイ･タイナー、ボビー･ハッチャーソン、ウェイン･ショーターといったビッグネームの曲をカバーしています。
在り来たりですが、やはり「スピリチュアル」という形容がこれ程フィットするアーティスト／作品もないのではと思えてきます。
高らかなジーン･カーン(vo)のスキャットに心躍る[2]、ゆるやかなD.カーンのオルガンをバックにJ.カーンのvoが静かに響く[4]、そして[6]は特に秀逸かと思います。
また、[5]辺りの少しファンキーな要素のある曲もアクセントとしては十分な効果を上げているかと思います（でも、D.カーンが演じると、ホットさよりクールさが断然前に出てきます）。
あと、個人的に[5]や[6]を聴いて、マイケル・カーヴィン(ds)の動きがとてもいいなぁと思ったりします。
この後、J.カーンと夫唱婦随で数作品をブラック・ジャズ・レーベルに残すことになりますが、よくぞこの二人の邂逅があったものだと、D.カーンならぬ凡人の私ですら、音楽の神？に感謝したくなります。
収録曲：
1.Welcome
2.Little B's Poem
3.Moon Child
4.Infant Eyes
5.Passion Dance
6.Acknowledgement
7.Peace
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